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採用試験の準備はできていますか?【面談について】

2024/07/17採用ノウハウ

採用試験の準備はできていますか?【面談について】

はじめに
高卒採用における面接は生徒と直接顔を合わせることができる貴重な時間です。優秀な人材を選定するためには、様々な質問を通じてたくさんの情報を引き出したいところですが、実は高卒採用における応募者に対する質問には禁止事項があります。禁止事項に触れる質問をすると、ハローワークから指導を受けることもあります。ここでは、規定に抵触する質問や面接時の注意点について解説していきます。

禁じられている11項目の質問
高卒採用の面接では、「本人の適正や能力」に直接関係のない事項を質問することが禁止されています。これは、判断基準に影響を及ぼし、就職差別につながる可能性があるためです。禁止されている事項は、「本人に責任のない事項」と「本来自由であるべき事項」があり、11項目に分けられています。ここでは具体的な質問例とともにご紹介します。

・本人に責任のない事項
①本籍地や出生地に関すること
NG例:「あなたのお父さんやお母さんの出身地はどこですか?」等
→出身地の把握は差別や偏見を招くおそれがあります。
②家族に関すること
NG例:「家族構成を教えてください。」「兄弟 、姉妹はいますか?」等
→両親のいる家庭であるか 、兄弟姉妹がいるのかなどは本人の適性・能力に関係のないことです 。 その把握により偏見や予断を招いてしまい、就職差別につながるおそれがあります 。
③住宅状況に関すること
NG例:「現在の住まいは賃貸住宅ですか ?」
→地元採用の場合、一般的な話題として取り上げられることがありますが、周辺環境や自宅の間取り、部屋数に関する質問は禁止されています。
④生活環境・家庭環境などに関すること
NG例:「何人兄弟ですか?」「自宅は○○ショッピングセンターの近くですか ?」等
→生活環境 ・ 家庭環境なども本人の適性、能力には関係ありません。これらを把握してしまったことで、本人や家族の生活水準を推しはかり 、それに基づいた人物評価に結びつくおそれがあります 。

・本来自由であるべき事項
⑤宗教に関すること
NG例:「〇〇教を信じていますか?」等
→どの宗教を信仰するかは日本国憲法で【信教の自由】で認められており、本来自由であるべき事項ですので質問することは禁止されています。
⑥支持政党に関すること
NG例:「○○政党の政策や方針についてどう思いますか?」等
→こちらも宗教と同様に日本国憲法「思想の自由」で認められていますので、質問することは禁止されています。
⑦人生観・生活信条に関すること
NG例:「将来どんな人間になりたいですか?」等
→本人の適性や能力には関係のないことなので配慮すべき事項となっています。
⑧尊敬する人物に関すること
NG例:「歴史上の人物で尊敬している人はいますか?」
→回答内容によっては本来自由であるべき事項を侵しかねないため、差別や偏見を招く恐れがあります。
⑨思想に関すること
NG例:「あなたの信条としている言葉は何ですか?」
→回答内容によっては思想について差別や偏見を招く可能性があるため禁止されています。
⑩労働組合に関する情報・学生運動など社会活動に関すること
NG例:「学生運動に参加したことはありますか?」
→これまでの活動歴や加入状況などを把握することは就職差別を招く恐れがあるため禁止されています。
⑪購読新聞・雑誌・愛読書に関すること
NG例:「どこの新聞を読んでいますか?」
→本や新聞を読んで時事に関心を示しているのか確認するつもりでも思想についての質問につながる恐れがあるため禁止されています。

面接時の注意点

面談時には質問以外にも以下の点に留意する必要があります。
1.身元調査などの実施
 採用選考時には、応募者に自宅から会社までの経路を書かせることは避け、生活環境に関する情報を
 提出させないようにしましょう。

2.合理的かつ客観的に必要性が認められない健康診断の実施
 採用選考時には、応募者の能力や適性を計るために合理的で客観的に必要な場合を除き、健康診断を
 控えるべきです。不要な検査を行い、その結果が採否の判断基準に含まれると、就職差別となる可能
 性があります。

3.面接以外のコミュニケーション
 応募者に親切心から声をかける際にも、面接時の質問禁止事項に留意する必要があります。
 規定に触れる質問や行動は避けるよう注意しましょう。

まとめ
今回は高卒採用の面談時に関する注意事項について紹介しました。
これらの規則は、採用活動において公正な採否決定を確保するために非常に重要です。これらを理解したうえで、面接時の質問を事前にリストアップするなどの対策を講じることができます。これにより、企業側も応募者側も安心して採用・就職活動に取り組むことができ、きちんとした企業であるという印象を与え、自社への信頼度も高めることができます。
面談時には注意事項を踏まえて臨んでください!

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