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なぜいま高校生新卒採用が注目されているのか?
2025/12/10採用ノウハウ

ここ数年、企業の採用現場で「高校生新卒採用」への注目が高まっています。
大卒採用が一般的になり、専門学生や中途採用が中心となる中で、
なぜ高校生の採用が再び重要になっているのか?
その理由は、実は単なる流行ではなく、構造的な人手不足と働き方の変化にあります。
本コラムでは、採用担当者が知っておきたい高校生採用が注目される背景と、
実践的なポイントをお伝えします。
1.避けられない労働人口減少の現実
ー若年層の減少が、採用競争を激しくしているー
日本の人口は減り続けており、特に若い世代の数が減っています。
この影響は、企業の採用現場で顕著に表れています。
・大卒採用の売り手市場:そもそも応募者が集まりにくい
・進路の多様化:専門学校や短大進学者も増え、確保が難しくなった
・地方企業の苦戦:都市部への人口流出で、採用競争に負けやすい
こうした環境で、これまであまり力を入れていなかった高校生採用が、
「新しい採用の道」として再び注目されるようになったのです。
☆現場系業界は高校生を積極採用している理由
介護・福祉、製造、物流、建設、小売など、現場で働く業界では、
高校生が最も長く続く人材だというデータが出ています。
大卒採用よりも腰を据えて働く傾向が強いため、
高校生採用は労働力確保の重要な戦略になっています。

2.高校生の進路観と働き方への価値観が変わっている
ー4割高校生は「大学ではなく就職」を選んでいる
静岡県内の進学率は約70%を超えていますが、この一方で約3割の高校生は就職の道を
選んでいます。特に地方では、就職を希望する高校生が一定数いて、
就職先の選び方もシビアになっています。
ー高校生が大切にしていることー
近年の高校生は、仕事を選ぶときにこんなことを重視しています。
・ずっと働き続けられるか
・職場の人間関係は良さそうか
・福利厚生は充実しているか
・キャリアを積める環境か
つまり、安心できる環境を求める傾向が強いのです。
給与や企業の知名度よりも、職場そのものへの信頼が重視されるようになっています。

3.企業にとって高校生採用が魅力的な5つの理由
①素直な吸収力で、会社文化への適応が早い
高校生は社会経験が少ないからこそ、企業の価値観やルールを
素直に受け入れやすく、長く続く傾向があります。
新入社員がすぐに辞めてしまうと困っている企業にとっては、
高校生採用は人材育成の良い土台になります。
②地元とのつながりが生まれて、採用が安定する
地元の高校と関係を築くことで、翌年以降も安定して応募が見込めるだけでなく、
学校からの紹介や情報共有がスムーズになり、採用の質も向上します。
さらに、地元で働きたい学生は定着率が高いため、長く活躍してくれる人材に
育ちやすい点も大きなメリットです。
③離職率が低く、職場の戦力として育ちやすい
高校生の採用は「早期離職を防ぎたい企業」にとって非常に効果的です。
社会人経験が浅い分、企業側が基礎から育てやすく、
働く上でのクセがまだ固まっていないため、教育・研修の効果が出やすいのが特徴です。
特に介護・製造・物流など、長く続けるほどスキルが身につく業界では、
高校卒からのキャリア形成が企業の中核人材を生み出すケースも少なくありません。
「5年後・10年後に職場を支える人材を育てる」という視点で見れば、
高校生採用は非常にコストパフォーマンスの高い投資といえます。
④企業ブランディングにつながり、地域からの信頼度が高まる
高校との関係構築は、単なる採用プロセスにとどまりません。
・高校の先生との継続的なやり取り
・職場見学やインターン受け入れ
・卒業生の活躍紹介
といった取り組みが、地域での企業イメージ向上につながります。
「若い人を育てる企業」という印象は、地域住民・保護者に対しても好印象。
地元密着型の企業であればあるほど、その効果はより大きく表れます。
結果として、採用だけでなく企業PRの側面でもメリットが生まれます。
⑤未来の管理職・リーダー候補を社内で育成できる
高校卒で入社した社員は、20代後半には中堅、30代でリーダーに成長するケースも多く、
企業にとっては長期的視点での組織づくりがしやすくなります。
外部採用だけに頼るのではなく、内部育成に力を入れることで
・企業文化の継承
・業務理解の深さ
・チームワークの強化
といった組織全体の安定につながります。
まさに「会社の未来をつくる採用戦略」といえるでしょう。

4.高校生採用を成功させるために、企業が取り組むべきポイント
高校生採用は大きなメリットがある一方で、
その成功には“高校生特有の就職活動の仕組み”を理解する必要があります。
①学校との関係構築が最重要
高校生の就職活動は、基本的に学校(進路指導の先生)を通して行われます。
そのため、
・定期的な学校訪問
・生徒向け説明会の開催
・職場見学の積極的受け入れ
は必須の取り組みになります。
先生に「安心して生徒を紹介できる企業」と認識してもらうことが成功の鍵です。
②働く環境の“見える化”が必要
高校生は「職場の雰囲気」を最重視する傾向があります。
・社員の声
・職場の写真
・1日の流れ
といった情報を掲載することで、ミスマッチを防ぎやすくなります。
③初期教育とフォロー体制を整える
社会経験の少ない高校生を受け入れるためには、
・メンター制度
・基礎研修
・定期面談
など、入社後のフォローが不可欠です。
定着率を上げるための「育てる仕組み」を用意しましょう。
まとめ
高校生採用は、これからの企業にとって必須の戦略になる
人口減少が続く中、採用活動は今後さらに厳しくなっていきます。
そんな時代において、高校生採用は「若い力を安定的に確保するための有効手段」。
単なる即戦力採用ではなく、
“未来の企業を支える人材を育てる採用”
という長期的な視点が重要になっています。
地域に根ざした企業ほど、高校生採用との相性は抜群です。
もし今まで取り組んでこなかった企業であれば、
これを機に高校生採用を検討してみてはいかがでしょうか?

株式会社DANDLでは、高校生向けの企業紹介誌「COURSE」の発刊や、高校で開催される「合同企業説明会」などのサポートを提供しております。今後、高校生の新卒採用を検討されている企業様や、求人募集は行っているものの採用に繋がっていない企業様のお手伝いをさせていただければ幸いです。
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