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【前編】初めての高卒採用戦略—成功の型をつくるステップガイド
2025/11/05採用ノウハウ

採用が思うように進まず、「応募が思ったほど増えない」「入社後に定着しない」と感じることはありませんか。安定して成果を出すコツは、過去の“つまずき”を丁寧に振り返り、再現可能な型に落とし込むことです。本稿では、高卒採用の戦略設計を「失敗要因の見える化」「人物像の明確化」「計画とKPI」の順で解説します。

失敗から学ぶ:よくあるつまずきと原因用で失敗したことを振り返りましょう。
採用活動を成功させるには、失敗例に学ぶことも重要です。
ここでは失敗例と改善アクションについて紹介します。
ケース1:応募が集まらない
- 原因の例
- 求人情報が伝えるべき要点に届いていない
仕事内容・成長機会・勤務イメージ(1日の流れ、配属例)が曖昧で、学生・保護者・先生に“安全で納得できる材料”が不足している。 - 要件の示し方が厳格すぎ/不鮮明
「経験者歓迎」「普通自動車免許必須」などが実情に合っておらず、そもそも新卒が対象外に見える。 - 学校アプローチのタイミング・範囲が限定的
行事や試験期間とぶつかり、進路指導に情報が届かない。近隣校や専門学科に偏り、遠方エリアにリーチできていない。 - 通学・住環境のハードル
交通手段や寮・社宅情報が出ておらず、通えるかどうかの判断ができない。
- 求人情報が伝えるべき要点に届いていない
- 改善アクション
- 求人票は学生・保護者・先生の3者を想定して書く(安全・入社後の教育体制・キャリアプラン等)。
- 「応募条件」は**“必須”と“歓迎”を分離**し、学びで補えるものは歓迎に移す。
- 学校訪問は定期テストや文化祭を避ける運用カレンダーを作る。
ケース2:入社後にすぐ離職してしまう
- 原因の例
- 家族の納得材料が不足(配属先の説明、初任給の見込み、通勤ルート、入寮手続きなど)。
- 職場見学が“案内ツアー”で終わる(業務体験や先輩座談がなく、本人の解像度が上がらない)。
- 改善アクション
- 学生に興味を持ってもらう職場見学を検討する。(疑似体験・保護者説明等)。
- 保護者向け資料(勤務スケジュール例、キャリアプラン等)をセットで渡す。
誰に・いつ・何を・どの順番で伝えるかを設計するだけで、改善できる領域が一気に広がります。

戦略の骨格づくり:人物像(ペルソナ)を見える化
上記で紹介した失敗例などもふまえて、応募者の確保や入社後のミスマッチ対策を意識して戦略を考えていきましょう。
・どんな場面で実力を発揮する人か(安全第一/チーム志向/変化対応などの価値観・行動特性)
・必須と歓迎を分けたスキル定義(基礎的コミュニケーション、PC基礎、資格は“入社後取得可”の線引き)
・生活・移動の条件(通学圏、寮の可否、部活動スケジュール)
・成長の道筋(1年後・3年後の役割例、等級と評価の考え方)
人物像が定まると、求人の書き方が“相手にとってのメリット言語”に変わり、選考評価もブレにくくなります。
【計画とKPI:逆算で必要アクションを数値化】
<KPI設計の手順>
①**最終目標(入社人数)**を決める
②見学率(学校訪問・求人発行→職場見学)
➂応募率(見学→応募)
④内定率(応募→内定)
⑤承諾率(内定→入社承諾)
⑥目標入社人数をベースに、①~⑤の数字をあてはめて逆算し
採用成功に必要な「内定者数」「見学者数」「学校訪問数」「求人票発送数」を算出する。
<KPIの計算方法>
・内定者数÷内定率=必要な応募者数
・応募者数÷応募率=必要な職場見学人数
・職場見学数÷求人発行からの見学率=必要な求人票発送数
・職場見学数÷学校訪問からの見学率=必要な学校訪問数

KPIを用いた成功事例
事例:高卒採用計画を見直したY株式会社の場合
Y株式会社は、高卒採用の方法を改善し良い人材を見つけて、その後の仕事での成功を増やしたいと考えています。今までは採用プロセスに関する情報が不明瞭で、採用の品質や時間の使い方を改善する必要がありました。
背景
- プロセスの見通しが弱く、合否の判断基準も不統一。定着にも課題。
KPIの置き方
- 応募数:前年比+10%
- 選考通過率:前年比+5%
- 入社1年以内の離職率:前年比−10%
実施したこと
- 関心喚起:学校イベントへの参加・2年生向け職場体験の実施、
仕事内容と成長ストーリーを見える化した動画作成、パンフレットを刷新 - 選考の標準化:行動特性シート導入、面接官トレーニング
- 受け入れ強化:メンター制度・90日プラン・週次フォロー
- 評価と対話:定期面談で成長実感を言語化
結果
見学・応募が増加、選考の一貫性向上、短期離職の低下を実現できた。
まとめ
高卒採用を安定させる鍵は、過去のつまずきを洗い出し、誰に・いつ・何を伝えるかを設計し直すことです。人物像の明確化とKPIによる逆算で必要な行動量を可視化し、選考の評価軸と受け入れ体制を標準化すれば、応募拡大と定着向上が同時に進みます。毎回、指標を見直し「測って直す」を実行し続けることで、再現性のある成功が実現します。

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